Nの悲劇

三浦半島、ソレイユの丘ポタの帰り

左手首に軽い痺れを感じた

白状してしまうと、去年の春あたりから
左手首に現れた腫瘤

いわゆるひとつの「ガングリオン」だった

別段自覚症状も無く、仕事にも、日常動作にも支障は無かったので
見なかったことにしておいたのだが

ドロップハンドルを長時間握る事で、神経圧迫を引き起こし
親指の痺れを誘発してしまったようだ


ハンドル高を5cm底上げしてとりあえずは無問題だったのだけど

ポジションに慣れてくると無為に変化を望んでしまうもの
あんなに遠く感じてたハンドルも、なんだか近く物たらなくなってくる

もうすこし下げれば空力を最大限に引き出せて、平均速度を上げられるかな、などと
ついつい欲張って

よせばいいのに、1.5cm低くして、ろくに慣らしもしないで走り出したのが
いけなかったらしい

またもや痺れにさいなまれ始めた左手首

やむなくハンドル高を5cmに戻し
ハンドル角を前傾ぎみに、再調整してみる


設定の可否を確認したくても、日中はなかなか走りに行けない状況なので
必然的にナイトライドという事になってしまう


前置きが無駄に長くなってしまったけど
要するに2日の夜に起きてしまった悲劇を記憶に刻み込み
今後、このようなことを繰り返さぬよう、戒めとするようここに記す。


午後9時過ぎ、帰宅ラッシュも一段落して
交通量も少なく、落ち着いた幹線道路を30kmくらいで快調に進み
住宅地を横切る道に入り少し進むと

突然、目の前を黒っぽい何かが横切った

凝視してみると散歩中の猫だった
猫は、右端から左端へと車道を縦断していったのだ
軽くブレーキを当てると、猫は素早く植え込みの中へと消えていった



夜道は危険が一杯だという事を再認識しながら、しばらく走ると
4車線の幹線道路に出る

ここも、夜は空いていて走りやすく、一般車は殆どいないが
工場が林立するエリアなので大型トラックによく出くわす
50kmちかい速度差で追い抜いてくトラックにビビリながらも
ストライドは淡々と続いていく

家まで残り4kmくらいの場所で悲劇は起こってしまった
緊張の糸が緩む、その一瞬を運命の女神さまは見逃さないらしい

静まり返った2車線道路をすすみ短い登り坂に差し掛かったときのこと
ついうっかり、やらかしてしまった

アウター・ローという変則的な状態で、なにを思ったのか
フロントをインナーに落とした瞬間、クランクがロックしてしまった

ようするに、おマヌケなシフトミスをしてしまった

降車して現状を確認してみると
チェーンのインナー落ちである

ソレイユの丘に行く前日に、横風対策でディープリムのレッドウインドから
WH-6700に換装した際に、フロントディレイラーの調整をしたのだけど
アウター・ロー、インナー・トップというかなりタイトな組み合わせでも走行可能な
シビアなセッティングはやはり、シフトミスによるチェーン落ちを誘発してしまうのか


己のヘタレを棚に上げておいて
チェーンウオッチャー、仕事しろ! とかほざきながら
すごすごと帰宅して、損傷箇所は無いか確認してみる


幸い無傷でほっとした
ウオッチャーは確かに機能していて、しっかりフレームを保護してくれたようだ

すっかり安心して、チェーンステーのあたりを見てみると油で黒ずんでいるのを見つけた
跳ねたチェーンが当たって汚れたのかなとか考えつつ

布で黒ずみを拭き取ろうとして、よく見てみると
チェーンステーの真ん中当たりに、異様なふくらみが・・

ウニョ子さんにもガングリオンが?


・・・・あんぎゃぁああああああああああああああ

「汚れは恥、傷は誇り」
などというけど、この場合ぜんぜん慰みにならないわけで

自業自得、因果応報とはいえ


しばらく立ち直れないですよ。